妊娠中、授乳中に特に摂取したい栄養素

妊娠中や授乳中の女性はお腹の子供や授乳で、栄養をたくさん取られてしまいます。お子さんだけでなくお母さんの健康のためにも必要とされる栄養をしっかりと摂ることが大切ですよね。

 

この時期に特に重要となる葉酸以外の栄養素について紹介します。

妊娠中、授乳中に特に摂取したい栄養素

カルシウム

カルシウムが骨や歯の元となる大切な栄養成分であることはご存知だと思います。

 

しかしほとんどの人がカルシウム不足の状態に陥っているというのが現状です。カルシウムは意識して摂らないと不足しやすい栄養素なんですよ。

 

でも鉄分や葉酸と違って、カルシウムが足りずに○○になった、といった具体例はあまり聞かないような・・・。

カルシウムの必要摂取量

カルシウムの必要摂取量は成人女性で600mg~700mg。これに対し妊婦ではプラス300mg、授乳婦では500mgものカルシウム摂取が必要とされています。

 

しかし日本人の平均カルシウム摂取量は1日500mg~550mg程度程度と、普段からカルシウム不足に陥っています。

 

妊娠中はカルシウムの推奨される摂取量がそれほど高く設定されているわけではありませんが、それは妊娠前からしっかり摂取し続けていることが前提です。

 

妊娠期ではお腹の赤ちゃんに1日150mg、授乳期では母乳を介して赤ちゃんに220mgものカルシウムが移動するそうです。母親の体内でカルシウムが不足していると、赤ちゃんを優先するように人間の体は出来ているんですね。

 

女性は出産すると歯が悪くなると言いますが、赤ちゃんにそれだけのカルシウムを分けているんですから当然といえば当然です。

 

おまけに足りないカルシウムは骨の中にあるカルシウムで補っているんですよ。

 

つまり貯金を切り崩して生活しているわけです。

 

妊娠、授乳期に備え、妊活中の今からしっかりとその分のカルシウムを補給するように心掛けましょう。

 

複数回出産・授乳した場合、カルシウム貯金を切り崩して生活していると、あっという間に骨の骨密度が低くなってしまいます。

 

女性は閉経後エストロゲンという女性ホルモンの低下によって骨密度も低下してしまうことがわかっています。

 

その為にも日々しっかりカルシウムを摂取するように心がけましょう!

成人女性摂取基準 目安量/日 上限量/日
18~29歳女性 700mg 2300mg
30~49歳女性 600mg 2300mg
妊婦 上記に+300mg 2300mg
授乳婦 上記に+500mg 2300mg

カルシウムの吸収効率を高めるには?

摂取した食品中のカルシウムの全部が身体に吸収されるわけではありません。吸収効率が良いと言われる牛乳ですら、カルシウムの吸収率は50%に満たないというデータもあるくらいです。

 

そのためカルシウムは、カルシウムの吸収を助ける働きを持つ栄養成分とセットで摂るのがおすすめです。カルシウムの吸収を助ける代表的な栄養成分としては、ビタミンDや乳糖などが挙げられます。

 

妊活中もこれらの成分を含んだ食品やサプリメントと組み合わせてカルシウムを摂取すると良いでしょう。

 

鉄も妊娠・授乳期には欠かせないミネラルです。

 

実は鉄分は子宮内の粘膜の材料の一つ。

 

これがあることで受精卵が着床しやすい環境を整えてくれるのだとか。

 

妊活中の女性にうれしい働きですよね!

 

それに赤ちゃんの血液や筋肉の材料として鉄が大量に使われる妊娠中期~後期は、母体の血液量は非妊娠時にくらべ1.4倍程増えるのだそう。 (普段出ないのに鼻血出したりします・・・)

 

その血液量に追いつかないので濃度の薄い血液となるため貧血になるんですね。

 

貧血がひどくなると、分娩時の出血量が増えてしまうこともあるようです。

 

私も二人目の妊娠時、つわりがかなり長引いたのもあったのか、貧血がひどくなってしまい鉄剤を処方されました。 しかも鉄剤飲めば解決という訳にはなかなかいかず、便秘になってしまい今度はそちらで四苦八苦しました。

 

貧血気味だと分娩時に血が止まりにくいようで、産後もしばらく鉄剤を飲んでいました。 妊娠の為、妊娠後の為にも妊活中から鉄分はしっかり摂っておくことが必要です。

 

鉄分の過剰摂取は肝障害や動脈硬化の原因になる場合があります。また活性酸素を発生させて卵子の遺伝子を傷つけるなどの危険性も。鉄が欠乏しているどうかは血液検査で分かりますので、自己判断で鉄分を摂取するよりは一度検査を受けてからの方が安心できますよ。

鉄の必要量

妊娠、授乳期における鉄の摂取基準は次のとおりです。
※月経が無い時期の数値を紹介します。

成人女性摂取基準 目安量/日 上限量/日
18~29歳女性 6mg 40mg
30~49歳女性 6.5mg 40mg
妊婦(初期) 上記に+2.5mg 2300mg
妊婦(中・後期) 上記に+15mg 2300mg
授乳婦 上記に+2.5mg 2300mg

日本人女性の食事からの鉄摂取量は、平均して1日7~8mg程度です。妊娠中期~後期には21~22㎎も鉄が必要ですから、この分をどのように補うのか?をしっかり考えておく必要がありますね。

 

亜鉛

亜鉛は必須ミネラルの中でも最も多くの働きをしてくれている栄養素です。補酵素として酵素の働きを助けたり、たんぱく質の合成に関与しています。

 

そのため妊娠中に亜鉛が不足すると胎児の早産、奇形、低体重児などの問題につながるリスクが高まると言われています。不足することの無いように推奨量を上回るように摂取を心がけてください。

亜鉛の必要量

成人女性摂取基準 目安量/日 上限量/日
18歳~29歳女性 9mg 35mg
30歳~49歳女性 9mg 35mg
妊婦 上記に+2mg 30mg
授乳婦 上記に+3mg 30mg

 

ビタミンD

ビタミンDは太陽光を浴びると皮膚で合成できる珍しいビタミンですが、それだけでは不十分です。最近では日光浴を「有害なもの」として考える風潮もあり、ビタミンDを食品から摂取する重要性が益々高まっています。

 

ビタミンDは腸からのカルシウム吸収を助け、カルシウムやリン酸の血中濃度を正常に保ってくれます。カルシウムが不足しがちな妊娠中は特に、カルシウムと一緒にビタミンDの摂取をおすすめします。

 

またビタミンDには骨の健康だけでなく、もっと広範にわたり人の健康維持に役立っていることが最近の研究で明らかになってきました。

 

アメリカやカナダの研究者によれば、ビタミンDはガンや糖尿病、高血圧、自己免疫疾患など多くの病のリスクを減少させることが分かっているそうです。

 

これを受けアメリカ、カナダ、オーストラリアなどではビタミンDの摂取目安量を以前の2~3倍に引き上げている状況です。

 

しかし日本ではこれらの対応は取られず、摂取目安量は上記の国々に比べかなり低めに抑えられている現状です。

ビタミンDの必要量

成人女性摂取基準 目安量/日 上限量/日
成人女性(18歳以上) 5.5μg 50μg
妊婦 上記に+1.5μg 50μg
授乳婦 上記に+2.5μg 50μg